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紛らわしいデザイン用語シリーズ:第9回「Windowsに最初から入っているフォントじゃだめなの?」

2018.03.22|投稿:|カテゴリー:

紛らわしいデザイン用語シリーズ:第9回「Windowsに最初から入っているフォントじゃだめなの?」

こんにちは。デザイナーの鈴木です。
3月になり、だんだん春めいてきました。何か始めたくなる季節ですが、皆様はいかがでしょうか?私はペン習字をやってみようかなと思っています。お恥ずかしながら、かなりのクセ字でして、ビジネスで出そうもんなら「なめてんのか」と強面のおじさんに胸ぐらを掴まれそうなレベルです。

↑人前に晒して良いのか迷うクセ字
ひとまず本を1冊買ってみました。本当に変わるのか乞うご期待…!

さて第9回の今回は、そんな文字が関係する「フォント」についてお送りします!いろいろと奥が深いのですが、お客様がフォントを扱う時に出てくるナゼナニを中心にお答えします。
参考文献:モリサワフォントディクショナリー Ver.3.0
参考サイト:「MSゴシック」、「MS明朝」についてのお話|産業向け製品|リコー

<本日のメニュー>

1.フォントとは
2.Windowsに最初から入っているフォントじゃだめなの?
3.デザインフォントを揃えればOK?
4.まとめ

 


1.フォントとは


 

巷に溢れているフォント。
フォントとは、もともと

 大文字・小文字・数字など、同一書体で、同一の大きさの欧文活字のひとそろい(大辞林 第三版より)

のことで、活版印刷を行なっていた時代に使われていた言葉でした。
それが次第にデジタルへ移行していくときに

 コンピューターが表示、または印刷に使う文字の形を収めたデータ(大辞林 第三版より)

という今日に使われる意味合いとなりました。

また、”使用目的に合わせて取り決められたフォントの仕組みの種類”であるフォントフォーマットがいくつかあり、それによってもフォントの使いやすさ、Windows・Mac間の互換性等が異なります。

中でも、印刷物に用いる場合、現時点では、アプリケーションとの相性やプリント用フォントが不要などの理由で「OpenType」がベストとされているそうです。

 


2.Windowsに最初から入っているフォントじゃだめなの?


 

デザイン納品後、日付等のみをお客様の方で書き換えて、使用したいとご相談受ける場合があります。私たちがよく使用するフォントは、俗にデザインフォント(モリサワフォント、LETSフォント等)と呼ばれるものですが、お客様が同じフォントを持っていないとうまく表示されません。

「Windowsに最初から入っているフォントじゃだめなの?」

と疑問に思われる方もいらっしゃるかと思います。

モリサワフォントって結構高いし、いつも使っているフォントとどう違うのかわからない。Windowsに入っているフォントでデザイナーさんが作ってくれれば、納品後も自由に文字情報を変えられるのに…。

一見デザインで使用されても良いような気がしますが、Windowsに標準搭載されているフォントはあまり使われていません。
なぜなのでしょうか?

1.互換性と出力時の解像度制限の問題

Windowsに標準搭載されているフォントは、フォントフォーマットが「TrueType」で構成されているものが多いです。
これはWindowsのアプリケーションが「TrueType」対応のものが多いためだと思われます。
ですが実は「TrueType」、デザイナーが制作によく使用するMacとの互換性がありません。また、出力時の解像度制限もあるため、デザイナーが使いづらいフォントとなっています。

2.フォントの成り立ち

Windowsに標準搭載されている「MSフォント」というフォントがあります。
「MSフォント」はコピー機で有名な「リコー」が米国マイクロソフト社と共同開発したフォントです。
このフォントが搭載された1992年当時、パソコンのディスプレイの解像度はあまり良いものではありませんでした。そのため、解像度が悪くても読みやすいようなフォントが求められ「MSフォント」が誕生しました。

Windowsにはこのようなフォントが少なくありません。
つまりどちらかというと、デザイン性よりはディスプレイ上での判読のしやすさに特化したフォントなのです。

 


3.デザインフォントを揃えればOK?


 

「じゃあ、デザインフォントを揃えればOK?」

かと言われると、残念ながら、そうは問屋が卸しません…!
なぜならデザインフォントをより美しく見せるために、デザイナーの力が必要になるからです。

よく雑誌や広告で目にする文字。
一見そのまま文章を流しているように見えますが、実は、文字同士の間隔をデザイナーがわざわざ手動で調整していることをご存知でしょうか…?

文字をそのまま打つことを「ベタ打ち」と言いますが、この状態だと文字間が空いてしまう場合があります(小文字の「っ」の前や「ト」の前など)。各文字によって左右(縦書きの場合は上下)の空き量が決まっていますが、隣り合った文字によって自動で調整されることはないからです。最近だと、ソフトによってはある程度馴らしてくれる機能もついていますが、それでは解決できない場合、文字間をデザイナーが手で詰めるしかありません。見えない努力…!

細部にまでデザイナーが注意を払うからこそ、美しいデザインが出来上がるのですね。

 


4.まとめ


まとめます!

1.Windows標準搭載フォント(MSフォント、メイリオなど)

・TrueTypeが多い
・デザイン性よりもディスプレイでの判読のしやすさに特化したフォント

2.デザインフォント(モリサワフォント、LETSフォントなど)

・Opentypeが多い
・使いやすさ・デザイン性を高めたフォント
・特にUDフォントなら、万人への判読のしやすさも兼ね備えている

 

最近だとMac・Windows両方に標準搭載されている「游ゴシック体」というフォントも出てきています。比較的キレイという声もあり、この辺のフォント事情も変わってくるかもしれませんね。

私の書き文字事情とともに、次回もお楽しみに!